| 次の文書は、現在は古くなっています。この文書は、一部の Mac OS X v10.3(Panther)システムにおける Java の既知の問題に対処するために書かれたもので、この問題の影響を受け、システムを使用可能な状態に修復する必要のあったデベロッパを対象としていました。現在、すべてのユーザに適した修正がソフトウェアアップデートから入手できます。また、アップルのサポートウェブサイトからも手作業によるダウンロードが可能です。 [2003 年 12 月 23 日] |
Java の不完全なインストールの特定
何人かのデベロッパから、Mac OS X バージョン 10.3(Panther)にアップグレードしたら Java アプリケーションが起動しなくなったという報告が寄せられました。次のような症状がありました:
- アプリケーションのアイコンが Dock に現れた後、アプリケーションがハングアップする
- “HotSpot not at correct virtual address.Sharing disabled.”というメッセージがターミナルまたはコンソールに表示される
問題の原因は、Panther のアップグレードインストール時に、Panther のインストーラが JavaVM.framework を正しく更新できなかったことです。この問題は、2003 年 10 月 23 日にリリースされた“QuickTime for Java Update, v6.4" on Mac OS X 10.2 (Jaguar)”をインストールしたことがあるシステムでのみ生じます。
問題が生じているかどうかを調べるには、ターミナルアプリケーションで java -version と入力します。
正しくアップデートされた Panther システムにおけるこのコマンドの出力は次のようになります。
java version "1.4.1_01"
Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.4.1_01-99)
Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.4.1_01-27, mixed mode)
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問題が生じているアップグレードされた Panther システムにおけるこのコマンドの出力は次のようになります。
HotSpot not at correct virtual address. Sharing disabled.
java version "1.4.1_01"
Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.4.1_01-69.1)
Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.4.1_01-24, mixed mode)
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影響のないシステム
上記の問題は、次の構成では生じません。
- “QuickTime for Java Update, v6.4”アップデートを適用していない Jaguar システムを対象とした Panther のアップグレードインストール。
- Panther の「消去してからインストール」インストール。
- Panther の「アーカイブしてからインストール」インストール。
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Java の不完全なインストールの修復
この文書の最初の節で説明した症状に当てはまるシステムでは、管理者レベルのアカウントから手作業で修復を行うことにより、問題を解決できます。
- Finder で、
/System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Resources/ まで移動します。
version.plist ファイルをごみ箱に移動します。
- 認証ダイアログが表示されることがあります。管理者のユーザ名とパスワードを入力します。
version.plist が /System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Resources/ にないことを確認します。
- Mac OS X v10.3 Install Disc 1 CD を挿入します。インストーラを示す新しい Finder ウィンドウが開いたら、閉じます。
- 新しい Finder ウィンドウを開きます。
Mac OS X Install Disc 1/System/Installation/Packages/ まで移動し、Java.pkg という名前のファイルをダブルクリックします。
- インストーラの指示に従います。
これらの手順を実行することで、システムに Java の正しいバージョンが強制的にインストールされ、正しい動作が回復します。動作が正しいことを、次に説明するターミナルでのテストで確認できます。これらの手順を実行しても、依然として「HotSpot not at correct virtual address.Sharing disabled. 」というメッセージが表示される場合がありますが、リブートすれば消えます。
これらの手順の前に“Security Update 2003-10-28”をインストールしていた場合、CD 上の Java パッケージは先に適用されるものであるため、後でアップデートを再インストールする必要があります。
- 新しい Finder ウィンドウを開きます。
/Library/Receipts に移動します。
SecurityUpd2003-10-28.pkg をごみ箱に移動します。
- ソフトウェアアップデートを実行し“Security Update 2003-10-28”を再度ダウンロードします。
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Java の不完全なインストールの防止
“QuickTime for Java Update, v6.4”はインストールしたけれども、まだ Panther にはアップグレードしていない Jaguar デベロッパの場合、Panther のインストール時に消去してからインストール」または「アーカイブしてからインストール」を選ぶことで問題を容易に回避できます。「アーカイブしてからインストール」オプションでは、新しいシステムにユーザと設定が引き継がれるため、最も影響の小さい選択肢となります。
このカテゴリに属するデベロッパは、Panther へのアップグレードインストールの直前に以下に示す作業を行うことで安全にインストールできます。これらの手順は、Panther へのアップグレードインストールを行う直前になるまで実行しないでください。
- 管理者権限のあるユーザとして Mac OS X にログインします。
/Applications/Utilities からターミナルを開きます。
- ターミナルウィンドウで次のように入力します。
sudo rm /System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Resources/version.plist
- ターミナルウィンドウでパスワードの入力を求められます。管理者パスワードを入力します。
- Finder で、
version.plist が /System/Library/Frameworks/JavaVM.framework/Resources/ に存在しないことを確認します。
以上の手順を実行すれば Panther のアップグレードインストールを正しく行えます。
この説明と、紹介した手作業による修復方法は、アップルよる正式な修正が提供される前に、すぐに Java の作業に取り掛かる必要のあるデベロッパと上級ユーザを対象としています。フレームワークファイルの操作を伴うため、エンドユーザ向けではありません。
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